分かりやすい解説付きで解説しています
「この建物は二級建築士で出来るのか?」「一級建築士でなければダメなのか?」
2025年4月の法改正では、二級建築士が扱える建築物について、特に階数と高さに関する範囲が見直されました。 ただし、面積だけを見て「ここまでは全部二級で出来る」と判断するのは危険です。 用途、構造、規模、工事内容などを合わせて確認する必要があります。
まず押さえておきたいのは、今回の改正で大きく変わったのが、二級建築士が扱える建築物の高さ・階数に関する基準です。
| 確認項目 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 二級建築士の高さ・階数 |
高さ13m以下 かつ軒高9m以下 |
階数3以下 かつ高さ16m以下 |
|
木造2階建て以下で 構造計算が必要となる規模 | 延べ面積500㎡超 | 延べ面積300㎡超 |
「二級建築士が一律に○○㎡まで出来るようになった」という改正ではありません。 特に今回大きく変わったのは、従来の高さ13m・軒高9mという基準が、3階以下・高さ16m以下へ見直された点です。
一般的な木造2階建て住宅で、高さや用途などが二級建築士の業務範囲に収まるものは、従来から二級建築士が対応してきた代表的な建物です。
一方、今回の改正で特に分かりやすいのが、階高の高い3階建て建築物です。
以前は高さ13m・軒高9mという基準がありましたが、改正後は、階数3以下かつ高さ16m以下という基準へ見直されています。
つまり、面積だけを見るのではなく、構造・階数・高さ・用途をセットで確認する必要があります。
リフォームや増築の場合も、「二級建築士だから出来る・出来ない」を面積だけで判断することは出来ません。
既存建物では、新築以上に確認する項目が増えます。
「二級建築士の業務範囲に入っている」ことと、「そのリフォームをそのまま進められる」ことは別の話です。 特に構造部分を変更する場合は、既存構造を確認したうえで、必要な構造検討を行います。
耐震補強や柱・耐力壁の変更を伴う工事では、建築士の資格範囲だけでなく、構造安全性をどのように確認するかが重要になります。
木造であれば耐力壁の配置、壁量、偏心、接合部、梁・柱などを確認し、鉄骨造やRC造では、それぞれの構造形式に応じた検討が必要になります。
二級建築士が設計出来る建物であっても、構造上の検討が不要になるわけではありません。 資格の業務範囲と、建物の構造安全性は分けて考える必要があります。
木造2階建て以下についても、2025年4月以降は、構造計算が必要となる規模が延べ面積500㎡超から300㎡超へ引き下げられています。
構造計算について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
木造2階建ては構造計算が義務化された?2025年法改正後に必要な確認を一級建築士が解説
学校、病院、劇場、百貨店など、用途によっては建築士法上の業務範囲について別途確認が必要になります。
そのため、
「3階以下だから二級」
「高さ16m以下だから二級」
「面積が小さいから二級」
という一つの条件だけで判断するのではなく、用途・構造・階数・高さ・面積を合わせて確認します。
実務では、二級建築士の業務範囲に入っていることが分かった後にも、確認することがあります。
このあたりは、「資格上出来るか」という話とは分けて考えた方が整理しやすくなります。
2025年の法改正後は、以前よりも「二級建築士で対応出来る建物」は広がりました。
しかし実務では、資格範囲が分かっただけでは終わりません。
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2025年4月の改正によって、二級建築士が扱える建築物は、特に3階建て・高さ16m以下の範囲で広がりました。
ただし、実際の案件では、
を確認して判断します。
「二級だから無理」と最初から決める必要はありません。
反対に、「○㎡以下だから必ず二級で出来る」と数字だけで決めるのも危険です。
まず建物条件を整理して、どの資格・どの申請・どの計算が必要なのかを一つずつ確認するのが実務的です。
2025年の改正で、二級建築士の業務範囲は見直されました。
特に重要なのは、
という点です。
その一方で、用途、面積、構造などによって一級建築士でなければ設計等が出来ない建築物もあります。
資格範囲は一つの数字だけで判断せず、建物全体の条件を見る。
これが改正後の実務では大切です。
工務店・設計事務所の方で、確認申請図書、構造計算、省エネ計算などをどこまで自社で進められるのか迷われた場合は、必要な部分だけの対応も行っています。
この記事を書いた人
大工のおっちゃん(香取 信一)
一級建築士/施工大工歴40年以上
建築会社・建設会社2社の会長職を退任後も、建築実務に携わりながら現場と設計の経験を発信しています。
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