現場を知らない設計が増える時代に──二級建築士の日常と業務範囲拡大の余波

2025年09月20日 18:20
カテゴリ: 最新情報

二級建築士の日常と範囲拡大の余波



二級建築士は住宅や小規模建築を扱う、暮らしに最も身近な建築士です。

これまでは、現場で経験を積みながら設計や監理の力を磨き、生活に直結する建物を手掛けてきました。

ところが近年、二級建築士の設計・監理可能範囲はすでに広がっており、業界の状況は大きく変化しています。

日常の仕事は「現場と施主の間」に立つこと



二級建築士の日常は、机の上だけでは完結しません。

朝から現場に出向き、基礎や土台の傷みを点検し、リフォームや用途変更の可能性を調べます。

施主からの相談では「この物件で旅館業を始められるか?」という質問も増えており、生活動線や法規、コストを含めた

判断が欠かせません。


役所や消防とのやり取りも二級建築士の仕事です。

図面通りに工事を進めるため、現場と行政をつなぐ調整役としての役割が求められます。

範囲拡大がもたらしたギャップ



二級建築士の業務範囲が広がったことで、学校を卒業して免許を取得したばかりの人でも、大きな設計に関われるように

なりました。

しかし現場を知らないまま設計を進めると、どうしてもギャップが生まれます。


実際の現場では、施工管理に追われ、図面と現実の食い違いを修正し続ける日常です。

監理と設計の間に立つ二級建築士は、仕事量が膨らみ、休む暇がないほど振り回されてしまいます。

現場の管理が滞り、確認申請書類の作成まで抱え込めば、負担は限界を超えてしまいます。

解決の方向性は「サブスク支援」



こうした現場の滞りを解消するために考えられているのが、サブスク型の支援サービスです。

特に「大工のおっちゃん工房」では、施工図やパース提供に加え、確認申請書類の作成代行までサブスクで対応する仕組み

を整えています。


現場と設計の間で仕事に振り回される状態を避けるためには、外部の力を日常的に取り入れることが必要です。

二級建築士が本来の監理業務に集中できるよう、サブスク支援は新しい働き方の形になりつつあります。

まとめ



二級建築士の日常は「現場に立ち、施主の声を聞き、設計を現実に落とし込む」ことです。

しかし業務範囲の拡大によって仕事量は膨らみ、現場と設計の間で振り回される状況が増えています。


だからこそ、サブスクという新しい形で支援を受け、現場の滞りを解消する仕組みが必要です。

資格や制度がどう変わっても、最終的に建物を支えるのは「現場に立ち続ける建築士の目」です。

二級建築士がその力を発揮できる環境を整えることが、これからの建築業界に求められています。


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