【2026年版】確認申請図書は誰が作る?工務店・設計事務所・建築士の役割を現場経験から解説

2026年06月08日 10:39



「確認申請図書は誰が作るのでしょうか?」


工務店へ依頼した場合は工務店が作るものだと思われがちですが、実際には少し事情が異なります。


結論から申し上げると、確認申請図書は建築士が作成する図書です。しかし現場では、設計事務所が担当する場合もあれ

ば、工務店の設計担当者が作成する場合もあり、近年では外部の建築士へ依頼するケースも珍しくありません。



私は大工として40年以上、一級建築士として30年以上建築に携わってきました。その中で新築住宅はもちろん、増築、用

途変更、店舗改装、旅館業申請など、さまざまな案件に関わってきました。



最近では、


「確認申請だけお願いしたい」

「用途変更図面だけ作ってほしい」

「構造計算と申請図面だけ依頼したい」


という相談も増えています。



そこで今回は、確認申請図書は誰が作るのか、なぜ専門家へ依頼するケースが増えているのかを、現場経験をもとにお話

ししたいと思います。



確認申請図書とは何なのか




確認申請図書という言葉を聞くと、平面図や立面図を思い浮かべる方が多いかもしれません。


しかし実際には、それだけではありません。


建築基準法や各種条例、敷地条件、建物の用途や規模などを確認したうえで作成する申請用の図書一式を指します。


私はお客様との打ち合わせの中で、確認申請図書について次のように説明しています。


確認申請図書は、図面を描く作業ではなく、建物を法的に説明するための書類です。



建物の配置は適切なのか。


建ぺい率や容積率は問題ないのか。


避難や採光、換気の規定を満たしているのか。


その建物が法令に適合していることを審査機関へ説明するための資料が確認申請図書なのです。


つまり確認申請図書とは、単なる作図作業ではなく、建物の適法性を証明するための図書と言えるでしょう。




工務店が作る場合もあれば、外部の建築士へ依頼する場合もある




住宅会社や工務店のホームページを見ると、「設計から施工まで一貫対応」と書かれていることがあります。

もちろんそのような会社もあります。



しかし実際の現場では、確認申請図書だけを外部へ依頼しているケースも少なくありません。



理由は単純です。


確認申請図書の作成には、図面作成だけでなく法規確認や審査対応まで含まれるため、想像以上に時間と知識が必要にな

るからです。


特に2025年の建築基準法改正以降は、従来よりも確認事項が増えたため、設計担当者の負担も大きくなっています。



そのため、


施工は工務店が担当し、

確認申請図書は外部の建築士が担当する。

こうした分業体制は、現在では珍しいものではありません。




実際に私が受ける相談




最近特に増えているのは、既存建物に関する相談です。



例えば店舗を旅館業へ用途変更したい場合や、古い建物の確認申請図書を作成したい場合です。


ところが、いざ調べてみると図面が残っていないことがあります。

確認申請図書どころか、平面図すら見当たらないケースもあります。

そうなると現地調査から始めることになります。



建物を実測し、写真を確認し、用途や構造を調べながら図面を起こしていきます。

旅館業用途変更の案件では、建築基準法だけでなく消防法や旅館業法も関わってきます。


一つひとつ条件を確認しながら進めるため、確認申請図書の作成とは単なるCAD作業ではなく、建物全体を理解する仕事

だと私は考えています。




なぜ確認申請図書作成を外部へ依頼するのか




工務店様や不動産会社様からご相談をいただく理由はさまざまですが、多くの場合は時間と専門性の問題です。



確認申請は図面を提出して終わりではありません。

審査機関から指摘が入ることもあります。

追加資料の提出が求められることもあります。



用途変更では行政窓口との協議が必要になることもあります。

こうした対応まで含めて考えると、確認申請図書の作成経験が豊富な建築士へ依頼した方がスムーズに進むケースも少な

くありません。



特に近年は、確認申請図書作成、用途変更図面作成、構造計算、省エネ計算などを部分的に依頼したいという需要も増え

ているように感じます。




確認申請図書で大切なのは「描くこと」ではなく「説明すること」




私は大工として現場に立ち続けてきました。

その経験から感じるのは、図面は描くことが目的ではないということです。



  ・現場で施工する人が理解できること。

  ・行政が確認できること。

  ・建物の安全性を説明できること。



これが本来の目的です。



確認申請図書も同じです。


美しい図面を描くことではなく、その建物が法令に適合していることを正しく説明できることが重要なのです。




まとめ




確認申請図書は建築士が作成する申請図書です。

実際の現場では設計事務所が担当する場合もあれば、工務店の設計担当者や外部の建築士が担当する場合もあります。



そして確認申請図書は単なる図面ではありません。

建物を法的に説明するための書類です。



新築住宅はもちろん、増築、用途変更、旅館業、店舗改装など、建築に関する手続きでは確認申請図書が重要な役割を担

います。



確認申請図書作成、用途変更図面作成、構造計算などでお困りの際は、早い段階で建築士へ相談することで、手戻りやト

ラブルを減らしやすくなります。




この記事を書いた人

大工として40年以上、一級建築士として30年以上、現場と設計の両方から建築に携わってきました。 確認申請図書作成、用途変更図面、構造計算、省エネ計算などのご相談にも対応しています。

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