分かりやすい解説付きで解説しています
2025年の改正で二級建築士が扱える範囲は大きく広がりました。
「自分の案件は二級でいけるのか? 一級が必要なのか?」を判断するために、まずは数字を押さえましょう。
区分 | 改正前(二級で可能) | 改正後(二級で可能) | 一級が必要 |
---|---|---|---|
木造住宅 | 2階建て以下/延べ床500㎡未満 | 3階建て以下/延べ床1,000㎡未満 | 3階建て超、または延べ床1,000㎡以上 |
非木造(鉄骨・RC) | 2階建て以下/延べ床300㎡未満 | 3階建て以下/延べ床500㎡未満 | 3階建て超、または延べ床500㎡以上 |
高さ制限 | 高さ13m以下・軒高9m以下 | 高さ16m以下・軒高10m以下 | 高さ16m超・軒高10m超 |
特殊建築物 | 延べ床300㎡未満 | 延べ床500㎡未満 | 原則それ以外 |
ここが重要ポイント!
二級建築士の守備範囲は「小規模」から「中規模」へ広がり、住宅だけでなく小規模施設までカバーできるようになりました。
木造2階・延べ床120㎡の新築は二級で出来ます。
『これは改正前からずっと二級でいける案件だよな?』
木造3階・延べ床900㎡の二世帯住宅も、改正後は二級で出来ます。
『確か改正後は1,000㎡まで二級で大丈夫になったんだよな?』
築30年の住宅を増築して延べ床450㎡にする計画も二級で出来ます。
『延べ床500㎡までは二級で扱えるんだったよな?』
ただし耐震壁を大きく動かす工事は、条件に応じて必ず構造計算を行う必要があります。
ここが重要ポイント! 二級の範囲でも、構造をいじる工事は計算抜きでは進められません。
鉄骨造2階・延べ床480㎡の倉庫の耐震補強は二級で対応可能です。
『非木造でも500㎡未満なら二級で大丈夫だったよな?』
鉄骨造は荷重の扱いが木造と異なり計算が複雑になりがちです。
ここが重要ポイント! 二級で出来る案件でも、計算の精度が工事の安全性を左右します。
ここまでのように、二級建築士でも「出来ます」と言える案件は確実に増えています。
『結局二級じゃダメなんじゃないの?』 と誤解されがちですが、そんなことはありません。
数字上は二級で可能でも、「今回の条件で本当に良いのか?」と不安になる場面はあります。
一人で抱え込む必要はありません。不安な点は相談・確認できます。
改正により二級の守備範囲は広がり、新築・リフォーム・耐震工事でも二級で出来る案件が増えました。
まずは「出来ます」と言い切れる範囲を把握すること。 迷ったら早めに確認・相談してください。