家づくりの計画を始めると、設計士や工務店から
「構造計算」「許容応力度計算」という言葉が出てきます。
施主としてまず知りたいのは、
・家づくりは法改正で簡単になったの?それとも難しくなったの?
・費用はどれくらい上がるの?
・申し込みから完成までの時間はどう変わるの?
この3点だと思います。
この記事では、数字ベースの価格比較とともに、2025年4月からの建築基準法改正を踏まえた流れをやさしく説明しま
す。
法改正によって、これまで木造住宅で省略されることが多かった構造審査の対象範囲が広がり、
許容応力度計算などの詳細な構造計算が求められる住宅が増える見込みです。
これは、住宅の耐震性や安全性をより確実に担保するための変更であり、
手続きが楽になるのではなく、より丁寧な安全確認が必要になると考えられます。
まずは費用の実例を比べてみましょう。
■ 壁量計算(簡易チェック)の費用
壁量計算+基礎伏図:6〜8.5万円程度
壁量計算+金物伏図・梁伏図・基礎伏図:8〜9万円程度
(外注工程の一般的な料金例)
■ 許容応力度計算(本格構造計算)の費用
許容応力度計算は、住宅の設計条件によって幅がありますが、概ね次のような相場です。
外部代行業者に依頼する場合:10万円〜数十万円(規模・仕様次第)
一般的な木造住宅での設計事務所・構造設計費として:
20万円〜40万円程度が相場とされる例あり
稀に大規模住宅や複雑プランでは
50万円〜100万円以上のケースもある(建築専門メディア)
改正前は簡易的な壁量計算が中心であり、許容応力度計算は「必要な場合のみ」でしたが、
改正後は必要性が高まるため、費用が発生する頻度が増える傾向です。
家づくり全体の費用に比べると、構造計算の費用は一般的に以下のようになります。
一般的な木造住宅の建築費用の目安:
坪あたり約70〜90万円程度(2024年平均水準)
例えば、30坪の住宅だと建物本体費用は
2,100万円〜2,700万円程度の計算です。
その中で構造計算費用
0.2〜0.9%程度(数十万円)**程度であることを考えると、
建物全体の費用に対してそれほど“高額”とは言えません。
ただし、
・計算を行うケースが必須になる
・複雑な間取りや構造条件(大空間・大開口など)
補強が必要な場合
このような条件では、構造計算関係の費用が総費用に与える影響は相対的に大きくなります。
2025年の法改正後に構造計算が増えると、
工程の流れが少し複雑になります。
構造計算が細かくなる分、確認申請でのやり取りが増える可能性があり、
設計期間が延びる/着工までの手間が増えるケースが予測されます。
一般的な目安は以下です。
・改正前:設計開始 → 着工まで 約3〜4か月
・改正後(条件次第):設計開始 → 着工まで 約4〜6か月
設計の見直しや計算書作成、確認申請のやり取りが増えると、さらに数週間の延長要素が出る可能性あり
これも、
「申請審査の前倒し準備」と理解するとイメージしやすいです。
■ 費用面で言えば
・改正前は「壁量計算が主」で価格負担が限定的
・改正後は「許容応力度計算の必要性が増し、数十万円〜数百万円の範囲で費用発生頻度が増える」
ただしその分、
・後戻り設計や手戻りが減る
・安全性が数値として担保できる
という価値も手に入ります。
■ 時間面で言えば
・構造審査の詳細化によって申請段階のやり取りが増え
・設計 → 着工まで数週間〜数か月の広がりが出やすい
という変化が見込まれます。