新築を計画するとき、多くの施主が一番盛り上がるのが「水回り」の話。
キッチンはアイランド型にしたい、お風呂はホテルライクに、トイレはタンクレスに──そんな夢を語るのは家づくりの
醍醐味です。
ですが、ただ高級設備を入れるだけで本当に満足は長続きするでしょうか?
実は「長期優良住宅」の考え方を取り入れると、水回りにかけるお金の使い方がガラリと変わります。
この記事では、新築で一番注目される水回りに焦点を当て、長期的に得をする“賢いお金のかけ方”を解説します。
キッチンや浴室、トイレは、毎日必ず使う空間です。
特に奥様や家族にとって「家の満足度=水回りの快適さ」といっても過言ではありません。
ショールームに行けば、最新のIHコンロや大理石天板のキッチン、ジェットバス付きの浴室など、豪華な設備に目を奪わ
れます。
「せっかく新築するなら贅沢したい」と思うのは自然なことです。
ただしここで注意したいのは、水回りは「見た目や機能の派手さ」よりも「長期的に安心して使えるかどうか」の方が重
要だということです。
長期優良住宅というと「耐震や断熱の話でしょ?」と思う方も多いかもしれません。
確かに基準の中心は耐震性や省エネルギー性です。
しかし、水回りは 「劣化対策」 と 「維持管理の容易性」 という基準に直結しています。
・給排水管が交換しやすい設計かどうか
・湿気や漏水に強い下地や防水処理がされているか
・将来リフォームが必要になったときに大きな解体工事をせずに済むか
つまり水回りこそ、長期優良住宅の視点を入れるべき重要な場所なのです。
キッチン
最新の家電や大理石天板に憧れる方は多いですが、実は30年後に差が出るのは「配管」と「メンテナンス性」です。
給排水管の素材やルートにお金をかけておけば、将来の修繕コストを大幅に減らせます。
浴室
ユニットバスを高級仕様にするより、断熱浴槽や換気システム、防水下地に投資した方が健康面・光熱費の面で効果的で
す。
冬に冷えない浴槽は高齢になってから特に価値を発揮します。
トイレ
タンクレスや最新機能に惹かれる方も多いですが、優先すべきは「掃除のしやすさ」と「交換の容易さ」です。
配管や排水位置を工夫すれば、将来のリフォームが楽になり、余計な費用をかけずに済みます。
令和7年度の長期優良住宅制度では、新築で認定を受けると以下のような優遇があります。
・住宅ローン減税の拡充
・固定資産税の軽減(5年間)
・登録免許税・不動産取得税の軽減
・地震保険料の割引
つまり「表の豪華さ」にお金をかけるだけではなく、制度を使って長期的にお得になる設計を選ぶのが賢いのです。
👉 最新情報は国土交通省公式サイト「令和7年度 長期優良住宅制度」で確認できます。
・キッチン → 設備より配管の耐久性・メンテ性に投資
・浴室 → 豪華仕様より断熱・換気・防水下地を優先
・トイレ → デザインより交換しやすさ・掃除のしやすさを重視
新築時に水回りへお金をかけるなら、見える部分と見えない部分のバランスが大切です。
長期優良住宅の考え方を取り入れれば、数十年先まで快適さとコスト削減を両立できます。
「水回りにどこまでお金をかければいいのか?」
「長期優良住宅の認定を受けるにはどうすればいいのか?」
そんな疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。