インスタ映えするキッチンを作るために大切なのは、収納や動線だけでは
ありません。最近は「写真に撮られた時にどう見えるか」を基準に色調や
デザインを考える流れが広がっています。
特にSNS世代の住まい探しでは、InstagramやPinterestでキッチンの写真
を参考にする人が増えています。実際の使い勝手よりも「どう映えるか」
が住まいの印象を左右する時代になってきました。
ホワイトを基調にすると、写真ではさらに明るく広く映ります。ブラック
やダークトーンは高級感を出せますが、光の当て方によっては重く見える
こともあります。木目や自然素材を取り入れると、温かみや安心感が生ま
れ、ナチュラルな暮らしを演出できます。さらに、ブルーやグリーンのよ
うなアクセントカラーを一部に取り入れると、写真で目を引くポイントに
なりやすいのです。
照明の工夫も欠かせません。昼白色は清潔感を強調し、電球色は落ち着い
た雰囲気を作ります。最近は間接照明を活用して立体感を出し、SNSに載
せたときに空間がよりドラマチックに見える工夫が人気です。
「映えるデザイン」はキッチンだけではありません。玄関ではタイルや間
接照明を組み合わせて第一印象を演出する事例が増えています。バスルー
ムはガラス仕切りや濃色タイルを使ってホテルライクに。ドライルームは
無彩色でまとめ、生活感を抑えた写真映えが狙われています。ウォークイ
ンクローゼットもショップのような演出でSNS投稿されることが多くなり
ました。
日常の空間が「発信したくなる空間」に変わる。この感覚が今の住まいづ
くりの新しい基準になっています。インスタ映えするキッチンや玄関を実
現するには、色調や照明をどう組み合わせるかを意識することが大切で
す。
SNSに載せても映える家づくりを考えている方は、専門家に相談して3Dパ
ースなどで事前に「見られた時の印象」を確認しながら進めるのがおすす
めです。きっと理想の住まいが、より現実的に見えてくるはずです。